nubia Z60 Ultra 感想:刺さる人には刺さる、方向性のわからないハイエンド端末

Smartphone

みなさんこんにちは。2Duoです。まめこモバイル様より、nubia Z60 Ultraをお借りしました。ブログネタにする許可を頂けたので、備忘録も兼ねて最新のZTE機はどのような感じなのか書いてみます。

すべて主観で書いています。ご了承ください。

nubia Z60 Ultraの特徴

他のスマートフォンにはない特徴がポンポンある機種です。それぞれの面で挙げてみます。

外観

四隅が角ばったデザインをしています。角が丸くないというのは個人的にかなり好きです。Galaxy Note8あたりからずっとこのデザインが好きで、S23 Ultraも比較的長期間愛用していた筆者にとってはかなり刺さります。

ハードウェア

いろいろな技術が詰め込まれています。

アンダーディスプレイカメラ

ZFold以外のアンダーディスプレイカメラ搭載機種は初めて使用したのですが、非常にすっきりしていて好印象です。

ZTEといえばUDC搭載、くらいには長い期間にわたって搭載している気がします。Rakuten BIGあたりが初でしたっけ?

スライドスイッチ

これも特徴的です。ボイスレコーダーやWalkmanのHOLDスイッチみたいな操作性で、スイッチがオンの時だけ挙動が変わる、みたいなイメージで作られています。

OnePlus/OPPOのアラートスライダーとはまた違った使い方です。

背面カメラ

クソデカカメラバンプを備えています。厚み、形状共にMi11Ultraを彷彿とさせます。

ハードウェア性能としては、メインカメラに35mmレンズを備えていること、また3つの背面カメラ全てにおいてOISを搭載していることがアピールポイントのようです。「TRIPLE OIS SYSTEM」と背面に記載がある通りです。

ソフトウェア

ZTE製のMyOSを搭載しています。本格的に使用したのは今回が初めてですが、使いにくさは感じません。が、作りこみの面で若干の不満があります。後ほど触れます…

nubia Z60 Ultraの好きなところ

当たり前ですが、工業製品には良いところも悪いところも存在しますよね。というわけで、まずは良いところ、個人的に気に入ったポイントを挙げます。

ディスプレイ

最初に書いた通りですが、やはり四隅が角ばっている画面は非常に大きい印象を受けます。スペック的には6.8インチなので、標準的な大き目のスマートフォンといったところです。

アンダーディスプレイカメラ

カメラがないだけでこんなにスッキリするんだ…という感じです。注視しなければカメラの位置は分かりませんし、表示しているコンテンツの種類や色によっては注視してもカメラがどこにあるか見えません。かなりすごいです。(小並感)

カメラ

まずはカメラの写し方、というより物理的な形状の話です。先ほどもカメラ部の画像は貼りましたのでここでは貼りませんが、あまりにもキモいです。同じタイミングでOPPO Find X7 Ultraを購入したのですが、気持ち悪さで言えば個人的にはこっちの方が上です。

キモいデザインのスマートフォンが大好きなので、これは非常に好きなポイントです。

実際の写りですが、こんな感じです。筆者が35mmレンズに慣れていないためまともな作例はないです。他のブログを当たってください。

コストパフォーマンス

Snapdragon 8 Gen 3を搭載しつつも、最小構成での価格は10万円を切ります。大画面、特徴的なカメラ、後述しますが大容量バッテリー、グローバル版であること などの特徴を備えながらもこの価格になっているのはかなりコストパフォーマンスに優れているのではないでしょうか。

バッテリー

6000mAhバッテリーを搭載しています。もちろん大容量化の代償として他社ハイエンドより重くなっていますが、それにしても容量が大きいのはありがたいです。

電池の余裕とメモリの余裕は心の余裕、ですからね…

nubia Z60 Ultraのイマイチなところ

やってまいりました。借り物なのにこんなこと言ってしまって大丈夫なのかと不安になりますが、まめこさんからもOKをいただいたので遠慮なく書かせていただきます。

ソフトウェア

まずはソフトウェア面からです。MyOSだから、で済みそうなものもありますが、それにしてももう少し何とかなっただろうといった感じです。

カメラアプリ

小さいことかもしれないですが、若干の手抜き感がある印象です。

ウォーターマークについて設定を変えられるようになっているのですが、設定画面のスクリーンショットがこれです。

で、実際にウォーターマークがつくとこんな感じです。

……なんで??ウォーターマークを含めた画像の比率が、どちらのウォーターマークを選んでも同じになるんだ、珍しいな~と思って設定してみたらこれです。ウォーターマークのつけ方としてはほかのどのメーカーでも同じように下に伸びる形になっているので良いとして、設定画面のプレビューがそうなっていないのは気持ち悪さを覚えます。

誤訳

いたるところに誤訳を見かけます。日本語UIでの意味が分からなくて英語に切り替えたところ、何を言いたかったのかわかるようになるみたいな感じです。

上に挙げたのは誤訳箇所のスクリーンショットです。それぞれ本当は何が言いたいのかわかりますか…?

正直、日本展開前のXiaomiや、今も日本では展開されていないVivoでさえ、ここまでひどい誤訳はないです。強いて言えばVivoの「りんご」程度でしょう。

nubiaは日本への配送が公式から可能ですし、今後日本でしっかりと販売を開始するかもみたいな話でしたよね…?大丈夫そ??

ディスプレイ四隅の処理

これ、わかります?アクティビティを切り替えるときに、一瞬画面の四隅の処理がおかしいんです。丸くなります。多分というか絶対こいつ、自分のこと四隅が丸めのスマートフォンだと思ってます。かわいいね

真面目な話、Galaxy S23 Ultraなどではこうはなりませんからね…フラッグシップと比べるなといったところですが、それでもこれどうにかならなかったんですかね…

nubiaは何台も画面の四隅が角ばった機種を開発していますが、それらすべてにおいてこうなるんですかね?

MyOSの作り方

ここまで挙げてきたことに加え、まだMyOSには何点か不満があります。

例えば画面テーマです。左側が「Android」というテーマ、右側が「Nubia Classic」というテーマです。どちらも標準搭載のテーマなのですが、初期設定直後は左側のテーマが適用されています。なんでやねん…

別にこれAOSP寄りのOSとかそういうわけでもないので、謎です。初期テーマをNubia Classicにしたほうが印象良くないですか?

また、ロック/ロック解除の既定のシステムサウンドも標準のAndroidといった感じです。サウンド関連でもう一つ、カメラのシャッター音がiOSのパクリとしか感じられないのも印象が悪いです。パクリ…ですよね?

アンダーディスプレイカメラ

これはいまいちな点としてカウントするか悩んでいます。インカメラの画質が非常に悪いのですが、そもそもこんなスマホを購入する層はインカメラなど使わない方しかおられないと思うので、簡単に、質が悪い とだけお伝えします。ちなみにこんな感じです。

スライドスイッチ

冒頭で書いた通り、数ある特徴の一つであるスライドスイッチですが、非常に作り込みが甘いです。

どのような挙動になるのか、動画を見ていただいたほうが早いかと思うので下記動画をご覧ください。

伝わりますか?スライドスイッチにはONとOFFがあり、どちらかの状態のときにのみオレンジの丸が見えるようになっています。このようなデザインになっている以上、ONの時には絶対に機能がオンに、またOFFの時は絶対に機能がオフにならないと整合性が取れません。

しかしこのスマートフォンは、例えばスイッチをONにしてカメラを起動している状態で画面をスリープさせるとカメラがオフになり、ここまでは何の問題もないのですが、スリープから復帰した時点でカメラではなくロック画面が表示されるんです。この時、スライドスイッチはONを指しているのに、カメラは起動していません。

本来であれば、スイッチがONの時はスリープからの復帰でカメラに直接飛ぶとか、そういう挙動にするべきだと思います。あるいはハードウェア上で、スイッチの片方にオレンジ色なんて塗らなければここまで不満には思いません。

ここで問題視しているのは、物理スイッチ上では明確なON/OFFがあるのに、ソフトウェア上では全くそのようなしっかりとした切り替えがなされていないということです。

純正のギャラリーアプリがない

これはかなり不満です。Googleフォトしか入っていません。

純正のギャラリーアプリがないということは、撮影後のウォーターマークの編集や、ポートレートの背景のボケ度合いをあとから調整したりできないということです。

REDMAGICシリーズには純正のギャラリーアプリが存在するという話は聞きました。なぜゲーミングモデルにはあって、それよりもカメラに力を入れているこちらのモデルにはないんでしょうか……それともZ60 Ultraは実はカメラなんてただのオマケ程度のモデルなのでしょうか?

画面輝度が暗い時のデフォルト挙動

デフォルト設定において、画面が暗い時にリフレッシュレートが60Hzに制限されます。

開発者向けオプションから設定すれば暗い画面でも120Hz駆動になるのですが、なぜこのような仕様にしたのでしょうか…

実性能

ベンチマーク

Antutuベンチマーク、PCMarkのベンチマークを実行しました。

特にPCMarkの実行後は、熱すぎて持てないレベルでフレームが発熱していました。排熱設計がしっかりとされているというべきなのでしょうか。また、ディスプレイのリフレッシュレートも60Hzに制限されていました。

まとめ

ダラダラと長文を書いてしまいましたが、まとめるとこんな感じです。

nubia Z60 Ultraの好きなところ
  • 全面ディスプレイ
  • カメラのデザイン/35mmレンズ
  • 大容量バッテリー
  • コストパフォーマンス
nubia Z60 Ultraのいまいちなところ
  • MyOSの完成度、手抜き感
  • スライドスイッチの作り込みの甘さ
  • 純正ギャラリーアプリがない

実はほかにも、バイブレーション性能が例えるならNexus 6Pの頃と同じような質感であることや、スピーカー性能が非常に高いわけではないことなども気になってはいたのですが、この機種が決してフラッグシップなどではなく、所詮ハイエンドであることを考えると、わざわざ挙げなくてもよいかなと判断しました。

ついでに、この機種が向いている人/不向きな人がどんな人かについても考えてみました。

nubia Z60 Ultraが向いている人
  • ZTEファンの人
  • 35mmカメラを使いこなせる人
  • スマートフォンに細部までの完成度を求めない人
  • 誰も使っていないような機種を使用したい人
  • 大容量バッテリーの恩恵を受けられる人
nubia Z60 Ultraが向いていない人
  • スライドスイッチ、全画面ディスプレイなどよりも細部までの作り込みを重要視する人
  • 35mmカメラの良さがわからない人
  • OPPO系などの、よりフラッグシップ寄りの機種が好きな人

といった感じでしょうか。

すみません、借り物でボロクソ言ってしまって。でも自分では絶対に触れようと思わないジャンルの機種なので、こうして新しい方向性の機種を触らせていただけて良い経験になりました。

…ところでこれ、結局どこに力を入れている機種なんですか?

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